Q 音相理論は「やまとことば」の分析から生まれたもののようですが、漢語やカタカナ語が多く入ってい | 日本語好きな人、寄っといで

Q 音相理論は「やまとことば」の分析から生まれたもののようですが、漢語やカタカナ語が多く入ってい

A 音相論に取り組み始めて最初に悩んだことは、どうしたら個人の好みや主観を入れずに人々が同じように持っている感性を客観的に捉えられるかということでした。


その方法として、初めに世論調査を考えましたが、「ことば」の実態を世論調査で捉えるには、全国を対象に地域別、人口別、年齢別、性別など種々の層化を行なって調査しなければなりませんが、それは事実上不可能に近い作業です。

私は現代語の中で使われているやまとことば(和語)の存在に気づきました。

和語は文字のない時代からこの国で使われてきたことばですが、いまわれわれが使っている日常語でも単語を単位に分析すると、その80%前後が和語系のことばであることがわかります。

  そのような和語は、太古以来、何百億もの人の音相評価をパスして生き残っていることばですから、これほど日本人の感性を正しく捉えたものはないと考えたからでした。