「シャネル」の魅力を分析する・・・ベールに包んだ気品と華やぎ | 日本語好きな人、寄っといで

「シャネル」の魅力を分析する・・・ベールに包んだ気品と華やぎ

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 表情解析欄を見ると、優美な女性をイメージさせる表情語、「暖かさ」(P)、「静的」(T)、「安定感」(Q)、「高級感」(R)、「優雅感」(S)を高点で捉えたうえ、若さを伝える「軽快感」(F)、「鋭さ」(L)、「合理的」(J)、「シンプル感」(A)を低めに添えて、優雅さと若やぎ感をないまぜた美しいイメージのことばに仕立てています。

 また、表情解析欄の最高ポイント数を40.9ポイントと低めに抑えたところにも隠れた技術がみられます。
 表情語の最高ポイント数を低く抑えると、語全体の表情が圧縮されケバケバしさや軽薄感が消えて、すべてを薄絹のベールで包んだような気品と奥ゆき感が生まれるのです。
 これらの配慮が情緒解析欄の「人肌の温もり感」、「神秘的」、「弧高感」「ためらい感」などの情緒を作り、コンセプトバリュー欄にみられるように「中年以上の女性に好まれる語」の表現となるのです。

 このようなイメージが生れたのは、爽やかさや暖かさを作る「有声音、摩擦音、流音、鼻音」がほどよいバランスで入っていることと、奥行き感や複雑さをつくる「逆接拍」(る)が1音入ったからであることを「有効音相基欄」が示しています。

 前掲の「コカコーラ」とともに、有名ブランド名中の名品といえましょう。